2019年06月20日

2019年5/28(火)〜5/30(木)福島二本松の有機農家に会いに行ってきました1

福島農家民宿・遊雲の里に行ってきました  
                  
                                     荒木晋太郎

5/28(火)、29(水)、30(木)に、福島県二本松市の東和地区にある、農家民宿・遊雲(ゆう)の里に行ってきました。

遊雲の里は、あぶくま高原遊雲の里ファームの有機農家、菅野正寿(すげのせいじ)さんがご家族と一緒に営まれている農家民宿です。

「原発事故が起きた福島だからこそ、あらためて農業の果たす役割、里山の恵み、地域の力を伝えたい、そして顔の見える関係を大切にしたい」という想いから、ご自宅を改装して2016年に開業されました。その際、会からは事故直後より皆さんから寄せられた義援金を使わせてもらって、ささやかながらエールを送りました。

以前から菅野さんと会とは様々な縁があり、開業当時から遊雲の里へ行こうという話はあったのですが、なかなか具体化せず、しかし震災と原発事故を風化させてはならない、やはり今こそまた現地へ行って話を聴こう、人と人との有機的なつながりこそが大切だと考え、今回2泊3日で訪ねることになりました。

参旅のプランは、事前に菅野さんと相談させて頂き、東和地区での有機農業の取り組みと、原発事故の現状の視察、合わせて、会と提携している二本松有機農業研究会の大内信一さんの畑の見学するということになりました。5月の忙しいさなかに、旅のプログラムを組んで頂いた菅野さんに心より感謝いたします。ツアーのタイトルまでつけて頂いたのです。


菅野正寿さん(2012年 道の駅ふくしま東和にて )
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2012年京都での菅野正寿さん
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遊雲の里
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「3・11の教訓と持続可能な農とくらしを学ぶ福島ツアー」
5/28(火)大内信一さん農場見学
     遊雲の里・夕食交流会
5/29(水)浪江町視察・帰還困難区域の津島地区〜浪江町内〜福島第一原発近く
     飯舘村視察・農業を再会した農家のお話
     遊雲の里・夕食交流 ゲスト・木村真三先生、新規就農農家、生業訴訟原告団事務局
5/30(木)道の駅ふくしま東和・NPO法人ゆうきの里東和の取り組みを紹介
     ふくしま農家の夢のワイン工房視察
     地域資源循環センター(げんき堆肥)視察

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5/28(火)それぞれ新幹線や夜行バスで京都を出発し、14:00に郡山駅で集合。レンタカーを手配して二本松の大内信一さんの農場へと向かいました。二本松から西の方に見える安達太良山の山頂には、まだ少し雪が残っていました。大内さんは、安全農産供給センター月に一回の企画で供給の際に配布される、二本松有機農業研究会の農産物の注文票にいつも紹介されていますね。今年の2月の大津で開かれた日有研の大会にも参加し講演して頂きました。

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この度注文票の向こう側へ、消費者が生産者を訪ねてつながりをつくる、この会が大切にしていることです。大内さんのご自宅に到着してさっそく畑を案内して頂きました。まず最初の畑には、畑に上にソーラーパネルが設置されていて驚きました。

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ちょうど息子さん、大内督(おさむ)さんがその畑で農作業されておられ、説明して頂きました。農作物と太陽光発電パネルとで太陽光をシェアすることからソーラーシェアリングと呼ばれるそうで、頭上3〜4mの高さに小型のソーラーパネルがずらりと並んでいて、その電気は売電し、畑では大豆を育てておられました。督さんは信一さんの跡を継ぎ、二本松有機農業研究会の代表も務めておられます。この辺りには畑の周りに電柵などがなく、獣害はほとんどないそうです。民家や道路が隣接していることもありますが、大内さんいわく、狐が瓜坊を好きなんだそうです。それから、ちょうど次回お届けのキヌサヤやスナップエンドウの畑を見学しました。不耕起だそうで、ハコベもたくさん生えていました。その前に育てていたキュウリのアーチ型の支柱もそのまま活用されていました。一週間前にこの指の援農で収穫した赤玉ねぎが、こちらではもうそろそろ収獲というところ。注文票でよく見かける長ネギは、これからさらに土寄せする前でした。

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畑は地域に点在しており、車で移動、阿武隈川のほとりの畑にも案内して頂きました。多品目栽培されておられ、全部で畑が3町、田んぼが2町で、それらをお母さんを合わせて3人でお世話されているそうです。ちょうど田植えが終わった田んぼは、深水管理で無肥料、草取りの必要もほとんどないそうです。

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いろんな方法を試したけれど、これが一番いいとのこと。深く水を張り田植えするので、事前に引いていた線が見えづらいらしく、ゆっくり植えるそうですが、それがかえって丁寧にやるからよいと、信一さんが語っておられたのが印象的でした。この辺りではあまり栽培されることのない小麦も、自分で食べるものは自分で育てたいという想いから栽培されており、それが地粉うどんに加工されています。私、時々注文しているので、あのおいしいうどんの小麦たちを眺めて感慨深いものがありました。

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お忙しいところ、ひととおり田畑を案内して頂き本当にありがとうございました。ご自宅の方に戻り、まるごと人参ジュースを頂きました。すりおろしのジュースで甘さも控えめで飲みやすく、他では味わえないすっきりとしたおいしさです。震災直後から、人参は放射線測定結果が極めて低く、ジュースの加工・販売に本格的に乗り出し、2回目のロットからセシウムは不検出、再生の活路を見出したそうです。大内さんにご挨拶し、遊雲の里へ向かいました。車で30分ほど、阿武隈高原の山道を走り到着。大きな家で、古い蔵があるのが印象的で、見渡す限りの山々が美しい立地です。中へ入ると、吹き抜けの高い天井が開放的で、木のぬくもりが感じられる素敵な民宿でした。この日は、菅野さん夫婦と、あぶくま高原遊雲の里ファームの新鮮な野菜を使った料理を囲んでの夕食、交流となりました。

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お風呂も含めて、民宿の熱は薪を燃やして供給しているそうで、大内さんのところで見たソーラーシェアリング同様、エネルギーの問題と合わせて農業を営まれているその姿勢に頭が下がります。それぞれの自己紹介を兼ねつつ、震災と原発事故を巡る話になりましたが、合わせて最近困っていることは何かと尋ねられて、ここ福島でその質問へ応えることに、私は言葉がつまってしまいました。交流会の様子は、2日目のゲストを交えての時の報告に譲るとして、明日は朝から浪江町と飯舘村の視察です。(続く)

posted by 使い捨て時代を考える会/安全農産供給センター at 11:55| Comment(0) | TrackBack(0) | 事務所
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