2019年03月14日

2月23日(土)24日(日)全国有機農家の集いin琵琶湖


 大会実行委員会事務局 南村多津恵

滋賀県庁の森野参事が、すばらしい大会を滋賀で開いてくれてありがとうございましたと言ってくださいました。今後の施策のヒントが得られたそうです。2年ほど前に滋賀県はやっと有機農業の推進に力を入れようという方針になったところで、今回はタイミングがよかったとおっしゃっていました。

また、有機のお米農家の中道農園さん(初参加)が、日有研は生産者と消費者と流通とみんなが集まっていて意義があると言われていました。生産者だけで集まっていても、食べ手の意見が入らないからダメなのだと。滋賀県内でそういうネットワークがないかなあと言われていたので、これはやはり働きかけどきなのかも。ということで、滋賀県民として、きっかけをいただくことができました。

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大会の感想 土屋憧真(北海道大学)


碧く美しい琵琶湖のそばで、先日に全国有機農業の集い2019が開かれました。いのちの大切さを心得た人たちの講演を聞き、愛情あふれる生産者たちと交流し、とても実りのある有機的な一日となりました。大会に参加して感じたことをここに綴ります。


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●特別講演 樋口英明福井地裁元裁判長(大飯原発差し止め判決を出した人) 

原発と有機農業という、一見何の関わりもないテーマに見えたのですが、樋口英明さんのお話は有機農業の理念と深く通じているなと思いました。それは、どちらも「経済成長、企業利益、効率性」といったものを「いのち、生活、環境」よりも優先するこの社会に鋭く訴えかけているからです。原発は政治や財界と深く癒着しているため、利益を求める巨大な勢力が原発を止めないよう必死に権力を行使しています。その構図は、遺伝子組み換え食品や農薬、食品添加物の問題と重なるところがあります。

お話から樋口さんは、命を大切にした社会を熱願しているのだなと思いました。お話の最後に、「問題を知ってしまった以上、このことを特に若い人たちに伝えていかなければならない」という言葉がありました。原発も農業を食品も、問題意識を持った人たちが「NO」を示さない限り、社会はおかしい方向に突き進んでしまいます。より良い社会を目指すためにも、まだまだ私たちはやらなければならない仕事があるようですね。

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●基調提言

かつて有機農業が始まったばかりの頃、有機農業は「勇気農業」と呼ばれていたと聞いたことがあります。変わり者として周りの農家から誰にも相手にはされなかったですし、農薬や化学肥料を購入しないから、農協や役所からにも嫌がられる存在でした。有機農業の黎明期、有機農家は孤独に苛まれていました。それでも有機農業を続けてきた所以は、ひとえに消費者が安全な食材を希求していたからであり、消費者が有機農家を買い支えてきたからである。生産者と消費者が協力し、一体となって安心できる食材を生産し消費してきたからなのでしょう。

現在、有機食・自然食はかなりの市民権を得ています。場所によれば、有機食材も手に入るようになりました。今後はさらに有機が当たり前になってくる時代になってくるでしょう。ですが、その背景には先人たちの絶え間ない努力があったこと、そして有機農業を成り立たせるには、生産者と消費者が共に提携しなければならないことを忘れないようにしていきたいです。

よく有機で農業を営んでいる生産者から、「有機認証をとることはしない。手間もかかるし、コストもかかってくる」という言葉をよく耳にします。有機認証を得るために生産者がどれだけ頑張っているのかも知らずに、ただ食べ物を食べる大様のような消費者でした。先ほど生産者と消費者の連携が大事と述べましたが、それにはこれまでの認証システムが障害になっているように思います。どうして、有機食品と名乗るための負担を生産者だけが一方的に負担しなければならないのでしょうか。そして、そもそもなぜ有機食品と名乗るのに手間が必要なのでしょうか。今回のPGSのお話は、現行の認証制度の問題にとどまらず、有機農産物の市場が拡大し、有機農業であっても生産者と消費者の距離が離れてきている現状を今一度見つめなおす機会になればいいなと思いした。

●分科会(第2分科会 「タネを守るということ」)

最近種にまつわる話が注目を浴びてきています。その理由はもちろん種子法の廃止と種苗法の改正でしょう。種が危ないといわれているが、その法律がどのように改正されたのか、それが農民にとってどのような影響を与えるのかということは、詳しくは知りませんでした。そのため今回のお話は、種に関することの現状と課題を知る良い機会になりました。

 結論から言えば、今回の法改正はそれほど恐れるものではないということがわかりました。自家採種が禁止されるものが増えたとはいえ、それは品種登録されているものに限られるのです。品種登録をされているものは化学肥料や農薬を使用することを前提としています。有機農業は、農業が近代化される以前からずっと続いている、在来種や登録外品種のほうが向いています。なので、それらの種を取り続けて、「種を取ること」を忘れないようにすればよいのです。

この話を聞いて私はとても安心しました。それまでは法律が改正され、農家がついに種を取ることができなくなったのかという杞憂をしていました。逆に、今回の法改正によって、自家採種の重要さがわかり、自家採種の運動が一層広まるのではないかと思います。

近代農業の普及により、種は種苗会社が決められてしまい、作物の多様性が失われたように思います。スーパーには見た目がよく、薄味、甘味の野菜ばかりが並んでいます。かつて、固定種を販売している、野口のタネの野口勲さんは「種苗会社が野菜をどんどん不味くしている」と断言しました。自家採種を辞めてしまうと、種苗会社による「味の均一化」がおきかねないと思います。

私は、あくまでも消費者です。種を取る行為は野菜を育てている生産者にしかできない行為です。ただ食べるだけの私たち消費者ができることは、固定種や地域種の味をきちんと理解することです。苦味、酸味や濃い味を嫌がるのではなく、積極的に食べていかなければなりません。品種が味の決め手になるといわれています。消費者はただ、おいしいと味わうのではなく、この作物は登録品種なのか登録外品種なのか、F1種なのか固定種なのかといった、種レベルでの興味をもっていかなくてはなりませんね。

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全国有機農業の集い2019in 琵琶湖に関する感想文 2日目のマルシェに関して
ボランティア白素香(バイ スシャン 留学生 京都大学大学院生)

日本有機農業の集いに初めて参加して、びっくりしたのは広島、福島、福井等全国からの方々が出店することでした。各地からの様々な有機農産物の生産者、加工品の販売者(ケーキ、コーヒー)、消費者、ボランティア学生とすこしお話しができまして、皆さんの顔を合わせて、現場の声を聴いて、いい勉強になりました。具体的に生産者(経営者)、加工品の販売者、消費者との会話をまとめてみます。

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 生産者:高島自然農法研究会のスタッフから自然栽培という言葉を初めて聞きました。大学で有機農業という言葉をよく聞きましたけれども、有機農業と自然栽培農業は同じかどうかに疑問を持つようになりました。スタッフに聞いてみたら、「統一の定義が無いかもしれないですが、それぞれの定義があり、簡単に言えば農薬、化学肥料等の投入を一切に使わずに農産物を作る方法は自然栽培である。最初生産量が少ないが、何年立つとそれなり生産量が確保できる」と言ってくれました。
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 ここでは、私が思い出したのは、中国で農家の経営調査のことでした。2004年から今年まで調査を続けてやってきまして、毎回に農家さんから「農薬が使わないと、虫が多くて農産物が収穫できない。化学肥料を使わないと、生産量が落ちってしまう」との答えは全く違うことです。それの理由を考えさせてくれるようになりました。

また、お米以外に炊き込みご飯やお菓子等の数多くの商品をそろって販売していました。農業をしながら、副業としての農産物を加工して販売している理想な農家像が浮き彫りになりました。

加工品の販売者:under tree山科からのケーキを販売した方は、ケーキに使うイチゴ等の材料が有機農産物です。このマルシェに初めて参加して、ケーキを完売されまして、良かったと言ってくれました。つまり、おいしい商品ができるためには原材料が大事なことだと思いました。

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 消費者:NPO法人兵庫県有機農業研究会の前で、「野菜がおいしいよ、炒めたり、サラダにしたりすることが簡単にできるよ」との声を親切にかけてもらいました。また「私は消費者ですよ、いつも有機野菜、お米を買っている」と言ってくれました。有機農業だからこそ消費者から信頼されると思いました。


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 生産者にせよ、加工品の販売者にせよ、消費者にせよ、みんなさんが有機農業に強く関心を持っていることを想像以上に感じました。誰にとっても安全安心な食材(農業の本質)が必要なことだと考えました。

皆さまのおかげで、ビワ茶、ハトムギチョコ、おやき等の味わいも初めてできまして、日本有機農業と日本農業をより一層深く理解するためにいい経験ができまして、どうもありがとうございました。


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52585337_2212037525520820_315317974678372352_n (1).jpg全国有機農業の集い2019in琵琶湖 

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2018年12月29日

生産者のメッセージ

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2018年12月10日

2月23日(土)24日(日)全国有機農業の集い2019in琵琶湖〜つくる人・食べる人のつながりが大事!なんやねん、PGSって?〜

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 いのちを大切にする社会をつくるための実践としての有機農業。その発展には作り手と食べ手がつながり支え合う「提携」をすすめることが不可欠です。そのための鍵を握る新しいシステム、PGS(参加型保証システム)の創設について考えるとともに、次の時代を見越し、めざす未来のビジョンや歩むべき道筋を、生産・消費・流通の立場を越えて語り合いましょう。

■3.11後では初の運転差し止めを命じる関西電力大飯原発3,4号機をめぐる2014年の判決を書いた樋口英明福井地裁元裁判長による講演

■有機農業の未来に明るい希望が生まれるワークショップ(総合地球環境研究所FEASTプロジェクト企画)

■ 提携の次のステージをめざす提携推奨PGSプログラムの実施についての提言

■ テーマを深める分科会、種の交換会、手作りマルシェと、

 まさに有機的で濃密な2日間を過ごします。
  ※個別の参加も可能です。

■会場:アヤハレークサイドホテル(滋賀県大津市におの浜3丁目2-25)
    JR東海道本線(琵琶湖線)膳所(ぜぜ)駅より徒歩10分
     または大津駅より送迎バスで5分

■■■プログラム■■■
【第1日 2月23日(土)】
■プレ企画 9:00〜11:00

 ワークショップ「有機農業が当たり前の未来」
    進行 総合地球環境学研究所FEASTプロジェクト

■開会式 13:00〜13:30

■特別講演 13:30〜15:00
「いのちを大切にする社会をつくる―原発訴訟と裁判官の責任―」
    樋口英明氏(福井地裁元裁判長)

■基調提言 15:00〜16:00
「有機農業の原点とPGSの考え方」槌田劭(使い捨て時代を考える会)
「PGSの世界の流れ」橋本慎司(兵庫県/有機農家)


■■■分科会 16:30〜18:30■■■
■ 第1「すてきな有機農業の技」話題提供:魚住道郎(茨城県/有機農家)、道法正徳(株式会社グリーングラス) 進行:橋本慎司(兵庫県/有機農家)

■ 第2「タネを守るということ」話題提供:林重孝(千葉県/有機農家)、 山根成人(ひょうご在来種保存会) 進行:松平尚也(京都府/有機農家)

■第3「子どもの給食をオーガニックに」 話題提供:秋津元輝(京都大学農学研究科)社会福祉法人 照治福祉会 浦堂認定こども園(大阪府)、末永博子(枚方食品公害と健康を考える会)、進行:岩島史(総合地球環境学研究所)

■第4「人をつなげる提携推奨PGSを作ろう」話題提供:槌田劭(使い捨て時代を考える会)、久保田裕子(日本有機農業研究会) 進行:平賀緑(大学非常勤講師)

■第5「あなたの就農、応援します」 話題提供:福原圧史(NPO法人ゆうきびと)進行:児島ひかる&児島阿彌(使い捨て時代を考える会)

■第6「琵琶湖からの発信 山から海まで、そして暮らし」
話題提供:中村清作(琵琶湖漁師) 進行:仁木貴之(安全農産供給センター)

■オーガニック交流会(懇親会)、大会アピール 19:00〜21:00
■夜の語らい 21:00〜23:00

【第2日 2月24日(日)】

■■ 種苗交換会 8:00〜9:45
※自家採種用の種子の交換です。交換・提供する種子を持参の方は、 当日に大会受付で登録してください。持参の種子類は、小分けにして袋に入れ、受付時に配布する書類に 説明を書いてください。 なお、種子の持参なしで種がほしい方は、1000円以上のカンパで参加できます。
 日本有機農業研究会総会 10:00〜12:00

■■全国有機農家らのここだけマルシェ 10:00〜13:50
  マイ箸、マイ食器、マイバッグをご持参ください。
  ※出店者を募集しています。
  12月27日(木)〆切。詳細は以下のURLをご覧ください。
   http://bit.ly/2Pbvuko
 閉会式 13:50〜14:00

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※申込み  こくちーずから申し込みください↓
  ※こくちーずで申込みください
https://www.kokuchpro.com/event/13c2b56ee29ce6d8c0adb2733e693418/
■参加費:
23日 A.全日参加(懇親会・朝食付き宿泊あり)
     18,000円(早割 17,000円)
   B.全日参加・日帰り(懇親会あり・宿泊なし)
      8,500円(早割 8,000円)
   C.分科会まで参加(懇親会と宿泊なし)
     3,500円(早割 3,000円)
   D.懇親会のみ参加
     5,500円(早割 5,000円)
   E.プログラム・懇親会参加なし(朝食付き宿泊のみ)
     9,500円(早割 9,000円)
  部分参加
   F. プレワークショップ 1,000円
   G. 基調講演・提言   1,500円
   H. 分科会       1,000円
24日 一律無料(ただし、マルシェ出店料は別途)

申込み締切:(早割)2019年1月31日(木)まで
      (普通)2019年2月15日(金)まで
         ※ただし定員に達し次第締切

※申込み方法;こくちーずのフォームに必要事項を記入の上、期日までにお振り込みいただくことで申込み完了とします。     1月31日(木)までにお振り込みの方まで早割で受け付けます。

※宿泊も懇親会も参加なしの場合は当日参加もできますが、事前申込者を優先し、定員を超える場合は入場をお断りする場合があります。できるだけ事前にお申し込みください。当日の円滑な運営のため事前納入にご協力をお願いします。

※キャンセル料設定:お申し込みの取り消しについては、以下のキャンセル料を申し受けます。
 2月15日(金)まで 参加費の10%(90%返金)
 2月16日(土)〜21日(木) 参加費の50%(半額返金)
 2月22日(金)以降 参加費の100%(全額返金いたしません)

●お振り込みいただいた際の受領証、振込表の控え、ネットバンクの振込通知画面のコピー等を大切に保管し、当日は会場にお持ちください。受付で手違いがあった場合にお申し込みの証明となります。

■主催:日有研全国大会2019実行委員会、日本有機農業研究会

■申込み・問合せ:日有研全国大会2019実行委員会事務局
    (使い捨て時代を考える会・安全農産供給センター)  TEL 050-7119-5449(専用) FAX 0774-24-9512(安全農産供給センター)      E-mail : joaa2019biwako@yahoo.co.jp
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2018年11月26日

【満員御礼】11月18日(日)オーガニック大収穫感謝祭@百万遍知恩寺

【収穫感謝祭 参加感想1】
こんにちは。
今年の収穫祭では西町楽団として
ステージにたたせていただきました、会員の三浦です。今年もお声をかけていただき、ありがとうございました!!

まずは今年の収穫祭が無事に開催できたことに感謝するとともに
当日の大成功の結果にもっていくまで陰ながら尽力してくださったスタッフの皆様、生産者の皆様、本当にありがとうございました。

収穫祭の会場では、いつも我が家がお世話になっている食べ物の生産者さんや馴染みのある知り合いのお店の方々の名前が沢山並んでいてもうテンションアップ!!

いつも食べているものを作ってくれている生産者さんに直接お会いしてそのお人柄であったり、食べ物への誠実な姿勢を改めて知ることができたこと、
また
『いつも美味しく食べてます』『いつも我が家の食卓で使わせてもらってます』
『いつもお世話になってます』『ありがとうございます』『大好きです』
と直接感謝の意や伝えられたことがとても嬉しかったです。

井上本店さんのイケダ醤油がないと我が家にこの時期よく出てくる大根飯の味は決まらないし、影山精油さんの濃厚なゴマ油がないと中華系の味付けのお料理が作れないし、といったように例をあげるとキリがないくらい、我が家の豊かな食卓は多くの方々に支えられていることを再確認できる実り多き時間となりました。

ステージでは
自分達の音楽を楽しむことはもちろんですが、会場を訪れた少しでも多くの方に誠実な生産者さんとつながる豊かさを伝えたいなぁと思い、少しだけ拙いながらもお話もさせてもらいました。

この繋がりのわっかがよりひろがっていきますように。

今年も参加させていただき本当にありがとうございました。
また来年も楽しみにしています!

三浦


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2018年10月25日

11月10日(土)社会にとって給食ってなんだろう?ワークショップ@パタゴニア

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ワークショップ 社会にとって給食ってなんだろう
   講師:出羽考行さん (龍谷大学文学部准教授)
 私達のほとんどが食べたことのある学校給食。「給食」という営みは、子どもと親と学校だけのものではなく、提供する市町村や生産者、納税者としての市民のものでもあります。みんなで話し合ってみましょう!韓国・ソウル市では学校給食の無償化がはじまっています。韓国の食と教育事情についての報告も踏まえて、日本の学校給食について、いまいちど考えてみたいと思います。 
■会 場:パタゴニア3Fイベントルーム      
■日 時:2018 年11月10日(土) 13:30〜16:30
■主 催:NPO法人使い捨て時代を考える会
■共 催: 総合地球科学研究所FEASTプロジェクト
      「食と農の未来会議・京都」を作る会
■問合・申込み:TEL 075-361-0222 FAX 075-361-0251
        email : info@tukaisutejidai.com
   ※事前申し込み歓迎・でも飛び込みもOK
■参加費:500円  

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オーガニック連続セミナー「社会にとって給食ってなんだろう?」レポート
総合地球環境学研究所FEASTプロジェクト 田村典江

2018年11月10日、パタゴニアでのオーガニック連続セミナーにおいて、総合地球環境学研究所FEASTプロジェクトとの共催で「社会にとって給食ってなんだろう?」と題したワークショップを行いました。はじめに、龍谷大学文学部の出羽孝行准教授から、韓国・ソウル市における無償給食をめぐる論争やその背景についての講演をいただき、それを受けて、参加者が「子ども」「保護者」「学校」「議員」の4つの立場になりきって(ロールプレイ)、それぞれの視点から理想の給食について考えるワークショップを行いました。

韓国では現在、多くの地域で給食が無償化されています。そして同時に、日本の環境保全型農産物に相当する親環境優秀農産物の使用や、直営による給食運営方式も同時に実施されています。無償でかつ質の高いものを提供する、という方針です。また給食の実施率も非常に高く、2003年には小中高全てで90%以上の実施率に達しています。このような給食のあり方は、市民レベルで始まった運動が選挙を経て実現されたものです。出羽氏によれば、給食無償化は2009年の選挙の争点のひとつで、革新派が全面無償化を打ち出したのに対し、保守派は生活困難家庭などに限って無償にするというスタンスでした。これは、普遍的福祉 vs 選択的福祉というスタンスの違いでもあったようです。給食無償化は当初は、あくまで革新施策であったので、反対派が住民投票を提起するなどの論争もありましたが、その後10年近くが経過しずっと定着してきており、学校給食無償化はもはや保守派もひっくり返せないような政策になりつつある印象ということでした。また最初はソウル市で始まった取組ですが、次第に各地に普及し、現在では広く多くの広域自治体で実現されているそうです。
韓国での非常に進歩的な取組に参加者の関心は高く、熱心な質疑応答がなされました。もちろん韓国がなにもかも優れているというわけではなくて、直営方式が増えているのは民間委託で事故が起こったため、とか、高校でも給食が出るのは苛烈な受験戦争のために高校生が長く学校にいるから、とか、日本よりも農漁村が“貧しい地域”というイメージが社会にあり学校給食による調達は社会政策としても機能している、など、給食が写しだす暗部も垣間見えました。しかしそれにしても、学校給食が子どもや保護者、学校に閉じたものではなく、社会一般の問題として市民運動を経て選挙の場の争点になるというダイナミズムに、参加者のみなさんも刺激を受け、興奮を覚えたのではないでしょうか。

後半に行われたワークショップでは、4つのテーブルで“なりきった”熱気ある議論が交わされました。最終的に、子どもチームからは「大人のおしつけではなく子どもが選べる給食」、保護者チームからは「会話のきっかけになるような給食」、学校チームからは「教師が説明できて、子どもが家庭で再現できるような給食」、そして議員チームからは「市民の要望に応える給食、地域の自慢になる給食」という理想の給食像が提示されました。普段の自分とは違う立場から見ることで、給食のもつ広がり、社会に及ぼす影響がよくわかったのではないでしょうか。
食を通して人々は、また人間と環境はつながっています。よりよい食を考えることは、よりより地域をつくることでもあります。「社会にとって給食ってなんだろう?」は今後も継続して開催予定です。多くの皆さんのご参加をお待ちしております。

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(報告:吉永剛志)
参加人数は、スタッフ合わせて20人ほどとちょっぴり少なかったです。

しかし嘘、偽りなく面白い内容のある濃い面白い講演会・ワークショップでした!

給食に関心あるすべての人は聞いてほしい講演会でした!。給食に関わらず、日本の社会の現状について関心のある人も。もったいないです。「給食」と聞いて私に関係ない、ささいなことだとと思っている人にこそ聞いてほしい講演会でした。

 韓国の給食事情。一番驚いたのは韓国では、ハンバーガーなどファーストフードが、アカンヤツ、と学校で言われていることでした。
 
そりゃジャンクフードともよばれることもあるのだからあたりまえじゃないと思われるかもしれません。しかし、そうではないのです。日本では2005年に食育基本法が制定されました。食育は大事ですね、はい。とはいえその学校の食育教育に、日本では大手ハンバーガーメーカーも参入しているのをご存知でしょうか。

そりゃそうでしょう。つかっているものはすべて、官庁から許可を得たものを使っているのですから。食育に参入することに反対する理由は何もない。。。。 お前は行政の中立性をおかしているのか、クレーマーか、と日本では逆に言われます。

しかし、何か変。どうして韓国は、給食を無償化できたか、このことからだけでも分かるような気もします。

給食は社会や子どもたちにとってどのようなものと位置付けることが出来るのか、こどもにとって何が大事で大事じゃないのか、そういうことを言える空気を韓国は作ってきたようです。

出羽孝行さんの韓国の給食無償化のレクチャーほかに、岩島さんの、日本の給食の歴史、京都の給食の現状、そして複数に分かれて、話し合う場を設けました(これがおもしろかった!みんな素直に思いのたけを言っていました。)

またさらに2月ごろに第2弾を行います


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2018年09月21日

脱原発カフェ:10月14日原発の現実と生活を問うー北海道地震に学んで

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 コーディネーター:槌田劭    
 ゲストスピーカー:松久寛( 縮小社会研究会理事長・京大名誉教授)


  参加費無料 

 日本はどうなってしまったのでしょうか。自然災害は次々と襲っています。集中豪雨、台風、そして大地震。全国各地に洪水、土砂崩れ…。南から北まで、大きな災害が起こり、被災者の皆さんの苦難が思いやられます。

 追い打ちをかけるように、台風・豪雨のあとに大地震が他起動を襲い大規模な山崩れが広域に発生し、、多くの生命が奪われました。心痛い事です。その上、北海道全域がすべての電源が喪失するブラックアウト″が発生しました。電力の供給が失われる事態は日常性だけでなく、原発の大事故を誘発しかねないなど、社会的経済的大問題なのです。事実、泊原発停止中にもかかわらず、発熱し続ける使用済み核燃料を冷却できないと大変だと今回も大慌てでした!

 何故こんなことになるのでしょうか?

 利潤追求至上、金主主義経済の故です。問われているのは利潤追求至上の金主主義社会の故です。「おおきいことはいいことだ」と巨大設備に依存する社会と生活を足元から考え直す必要があります。
 今回はゲストスピーカとして松久寛さん(縮小社会研究会理事長京大名誉教授)をお招きし、話題提供をいただきます。

■会 場:パタゴニア京都 3F イベントルーム       
■日 時:2018 年10月14日(日) 13:30〜15:30
■主 催:NPO法人使い捨て時代を考える会
     安全農産供給センター
■共 催:日本有機農業研究会
■問合・申込み:TEL 075-361-0222 FAX 075-361-0251
        email : info@tukaisutejidai.com
※事前申し込み歓迎・でも飛び込みもOK・お子さん連れ歓迎
■参加費:無料

松久寛
1947年大阪府生まれ。工学博士。京都大学名誉教授。1970年京都大学工学部卒業。72年米国ジョージア工科大学工学部卒業、76年京都大学工学部研究科大学院博士課程単位取得退学。同年より京都大学で機械工学、とくに振動工学の研究に従事。2012年3月京都大学を定年退職。また、1973年より京都大学安全センターを設立し、公害や労働災害の支援活動に従事。2008年に縮小社会研究会を設立。編著に『振動工学の基礎』(森北出版)『縮小社会への道』(日刊工業新聞社)、『衰退する現代社会の危機』(日刊工業新聞社)『楽しい縮小社会』(ちくま新書)がある。


【報告】脱原発カフェ「原発の現実と生活を問う」
 瀧川恵子
縮小社会研究をされている松久寛先生のご講演をお聞きしました。槌田先生からは電力をめぐる最近の話題が示されました。ご講演のあと、意見交換が行われました。

年々進化(?)する便利な家製品に囲まれ、蛇口からは随時きれいな水が出、電気・ガスも何不自由なく使えている私たちの日常ですが、この夏近畿地方を襲った大地震・大雨・巨大台風は実際にはこれらライフラインがとても脆弱なことを見せつけました。

被害を受けた方々は大変なご不自由を体験されました。停電で困ったことなどの具体例を聞かせてもらい、当たり前と思っている生活を見直すヒントを頂きました。

また北海道胆振地方の大地震では北海道全域が停電して復旧に長い時間を要しましたが、これが私たちの暮らすエリアで起こったらどうなるのでしょうか?なぜこういう事態が起こったのか?以下先生のお話を中心に感想等を交えて・・・

元凶は企業の利益が上がればいい、という企業のもうけ第一主義にある、ということ。停電リスクを回避するためはエリアを分ければいいが、大きな発電所で一括発電し、広域に配電するほうが企業にとって効率よく利益が上がるのでそうはしてこなかった。
電気は需要供給が一致しなければならず、保存が難しい。バッテリーで蓄電するよりも小型発電機で発電するほうが安い。自家発電装置を持っている企業や病院などある。北海道でも今回それで助かった企業がある。

また天変地異には地震・台風・火山噴火のほかに太陽風の問題がある。太陽風はとても強い電磁波を放出し電気機器をコントロール不能にしてしまう。今この社会で起これば大変なことになる。2012年にはあわや1週間違いでニアミスがあったとは!これは知らない人が多かったです。知らせてこなかったのか?

またしても人間がコントロールできない恐るべき自然現象!人間の手に負えない原発の存在を絶対許してはダメだと思いました。

科学技術の進歩と言ってもできないこともある。量的な成長ではなく人やものを大切にする縮小社会を目指そう。広告会社の浪費PRに載せられないようにしよう。

自立、そして助け合いで安心・安全の暮らしができる。これは家族や地域だけでなく外国との関係も同じ。国内でも、またアジア地域でも電力の融通をしあえるようにならないか?

停電を経験した方からは、「冷凍庫に保冷剤常備が役に立った。/ 太陽光発電のランタンが役に立った。/給水タンクにレバーがない(ボタンだけの)トイレは使えなかった。/ 自家発電で情報(携帯・電話・テレビ)を確保できた。」など貴重なお話がありました。

意見交換では、エネルギーの地産地消、送配電システム、送配電の自由化を、ゴミ焼却の熱を利用した発電、家庭で出来る発電、など様々な視点から意見や疑問が出され、自分に何ができるか、今後どういう運動をしていけばいいのか・・、話は尽きませんでした。
posted by 使い捨て時代を考える会 at 18:29| Comment(0) | TrackBack(0) | 事務所